直結増圧給水ポンプの耐用年数は何年でしょうか?耐用年数をおしえてください。
直結増圧給水ポンプとは?
直結増圧給水ポンプは、
敷地内に水を貯めておく水槽などを置かず、水道本管から各部屋に水を供給する水道直結型の建物に設置されています。
各戸の水栓を開くと、配管内の圧が下がり、動き出すポンプになります。
だいたい3、4階建てまでの建物ではポンプは必要ではありませんが、5階建て以上になるとポンプが付いている場合がほとんどです。
特にマンションなどでは、台所・浴室・トイレなど、使用する時間が各戸で似たような時間帯になることが多く、一気に各栓から水が出され、「水圧が足りない!」「水がでない!」等となる可能性があります。
そのために、余裕をもたせた直結給水ポンプが配管途中に組まれています。
ポンプが、「2台から3台ついていて、交互に回るタイプ」や「同時に2台〜3台が回り、その瞬間の水の供給量が多いタイプ」等があります。
直結増圧給水ポンプのメリット
省スペースになり、貯め水を使わないので、フレッシュで新しい水を使えるというメリットもあります。
一方で、貯め水が全くないということは、大震災などが起こり、電気の供給などがストップした場合は、即完全断水、汲みにいける水も全くない状態となります。
また各戸の水道と水道本管が一本の配管でつながっていることにもなるので、水の逆流を防止する逆流防止器もついていて、最低年一度の点検も必要です。
タンクがなくなる分、貯水槽の清掃費用がかからないと考える方もいらっしゃいますが、実はこの点検費用がかかってくることになります。
耐用年数は?
取付されている建物、所帯数、流入側水道管水圧による状況によって変わりますが概ね10年です。15年程経過してしまいますと部品供給が終了してしまいます。
取付より時より3年から5年で小修理が発生していきますので、メンテナンスをしっかり行うことが大事です。
消耗部品の交換時期目安
消耗部品 | 交換の目安 | 現象・状況 |
圧力タンク | 3年 | 適正封入圧力が維持できない場合・封入圧力点検時に水分が見られた場合。 |
制御盤 | 5年 | 各運転操作が不確実 |
圧力センサ | 5年 | 出力が不確実 |
逆流防止器 | 5年 | 動作が不確実 |
平滑コンデンサ | 5年(インバーター交換) | 動作が不確実 |
メカニカルシール | 1年(8000時間) | 目視できる漏れ |
ベアリング | 3年(10000時間) | 加熱・異音 |
Oリング | − | 分解点検時 |
冷却ファン | − | 異音・動作不良 |
【実績例】直結増圧給水ポンプの交換工事
受水槽をおくことなく、コンパクトで、土地を有効に活用できるメリットがあります。反面、溜め水もない=ポンプが止まったら即断水です。そのため、メンテナンスには細心の注意で対応しております。